「社会に役立ち、なくてはならない存在になる」という経営理念のもと、施工管理から施工までを自社で行い、ドローンやMGブルドーザーなどの最新機器を、現場に積極的に投入。ICTを活用することで、より効率よく、安全に、高品質な施工を実現。

1.経営改善の契機:
入社当時、50代、60代の高齢の社員が多く、技術継承と若手の人材不足の到来予測に危機感を覚え、社内での人材育成の整備を図る。高い技術力を培い、毎年、工事成績評定で高評価を獲得することによって、リクルート資料に掲載されるような企業ブランディングを目指した。

2.具体的な取組:

・事業継承にあたって、システム部門、総務部などの社内組織を整備して、事業化を本格化させてきた。
・若手の採用、教育に力を入れ、充実した教材テキストも自社で作成。新入社員は若手社員による指導で、約2ヵ月間の社内研修プログラムを受講。さらに資格取得や技術向上を後押しするため社内勉強会や土木技術の社内検定を実施するなど、緻密な教育プログラムを構築している。
・男性社員が現場で働いたあと、会社に戻ってから書類を作り上げるよりも、女性の優秀さに注目し、公共事業の書類作成業務を女性が担い、生産性向上を図る。
・コントロールタワー役の女性が、それぞれの社員に業務を振り分ける。施工、施工管理、営業それぞれ人員配置は3分割。
・施工、施工管理、営業の全員が現場から様々なファイルを本社にメール。随時、IoTで現場と本社がつながる。

3.今後の展望:
・公共建設の施工管理業務は知識労働。公共事業では書類作業スキルが必要。さらに交渉力、行動力の総合力が必要として、マインドやコミュニケーション教育は外注化。技術系の新人教育はほとんど社内で手がけている。折角の技術力を表現して、伝えることは、技術者の大切なスキルとして、発注者、地元、業者との交渉力、コミュニケーション力を育成している。

■人手不足解消を目指した独自の社内教育システム
・創業以来、人材不足、技術継承を課題と捉え、リクルート資料に掲載される企業を目指し、実現。
・若手の採用、教育に力を入れている。充実した教材テキストも自社で作成。新入社員は若手社員による指導で、約2ヵ月間の社内研修プログラムを受講。さらに資格取得や技術向上を後押しするため社内勉強会や土木技術の社内検定を実施するなど、緻密な社内教育プログラムを構築している。
・旺盛な社内教育制度による人づくりが、高い技術者集団の実現となり、収益性の高い工事の受注につながっている。
・施工管理から施工まですべて自社スタッフで行う。共通の品質基準のもと、確かな連携で効率の高い施工と高い品質と安全性を確保。

■安定した技術と確かな信頼
・災害対応など地域建設業としての使命を果たすとともに、計画的な経営で、工事成績評定の点数アップを実現。14年連続で地元の長野県から優良技術者表彰の受賞を達成し、施工品質及び技術力で企業のブランディングを培ってきた。

■時代を先取りした生産性向上の追求
・IT化が遅い建設業にあって、いち早く建設業に特化したシステムを自社開発。現場の声を受けて工事写真管理や除雪日報自動作成などの開発を手がけてきた。
・女性の優秀さに注目し、現場代理人が工事に集中できる環境を整備するため、公共事業の書類作成は女性が担い、現場担当者の残業時間は少ない。



事業者プロフィール
事業者名 株式会社フクザワコーポレーション ― 多様性 ―
住所 〒389-2414 長野県飯山市大字常盤1234
TEL 0269‐65‐3113
代表取締役 福澤 直樹
資本金 100,000千円
URL http://www.fukuzawa.co.jp/
業種 総合建設業、建設関連ソフトウェアの開発
世代交代時社長の年齢 49歳
売上高 1,669,032千円
公共・民間の比率(完工高ベース) 公共 94.2%、民間 5.8%
社員数

77名

常用外社員数 3名(パートタイム3名)
平均年齢 34歳
平均勤続年数 -
定年退職年齢 60歳